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10月16日-02号

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  1. 大阪市議会 1992-10-16
    10月16日-02号


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    平成4年第3回定例会(平成4年9・10月)◯大阪市会(定例会)会議録(平成4年10月16日)    ◯議事日程    平成4年10月16日午後2時開議第1 報告第16号  平成3年度大阪市自動車運送事業会計決算報告について第2 報告第17号  平成3年度大阪市高速鉄道事業会計決算報告について第3 報告第18号  平成3年度大阪市水道事業会計決算報告について第4 報告第19号  平成3年度大阪市工業用水道事業会計決算報告について第5 報告第26号  平成3年度大阪市市民病院事業会計決算報告について第6 報告第27号  平成3年度大阪市中央卸売市場事業会計決算報告について第7 報告第28号  平成3年度大阪市港営事業会計決算報告について第8 報告第29号  平成3年度大阪市下水道事業会計決算報告について-------------(以下 追加議事日程)---------------第9 計画消防委員長の選挙第10 諮問第2号  人権擁護委員候補者の推薦について第11 固定資産評価員の選任について第12 議員提出議案第39号  大阪市在宅老人介護手当支給条例案第13 議員提出議案第40号  大阪市高齢者民間賃貸住宅家賃補助条例案第14 議員提出議案第41号  大阪市敬老優待乗車証交付条例案第15 議員提出議案第42号  「国連・障害者の十年」最終年にあたっての意見書案第16 議員提出議案第43号  公団賃貸住宅の建替に伴う従前居住者への特別措置拡充を求める意見書案第17 議員提出議案第44号  金丸信竹下登衆議院議員ほか関係議員真相解明に関する決議案   報告第30号  平成3年度大阪市市民病院事業会計予算繰越報告について   報告第31号  平成3年度大阪市中央卸売市場事業会計予算繰越報告について   報告第32号  平成3年度大阪市港営事業会計予算繰越報告について---------------------------------------◯出席議員87人(欠は欠席者)      1番    瀬戸一正君      2番    谷下浩一郎君      3番    小笹正博君      4番    河本正弘君      5番    高野伸生君      6番    藤川基之君      7番    木下吉信君      8番     欠員      9番    松岡 徹君      10番    松崎 孔君      11番    福田賢治君      12番    土居一雄君      13番    広岡一光君      14番    中村好男君      15番    新田 孝君      16番    井上淑子君      17番    船場太郎君      18番    新堂庄二君      19番    舟戸良裕君      20番    美延郷子君      21番    菅井敏男君      22番    小西 実君      23番    仲山忠男君      24番    長谷正子君      25番    杉谷恒治君      26番    小玉 滋君      27番    矢達 幸君      28番    石川莞爾君      29番    下田敏人君      30番    小笠原正一君      31番    松原恵子君      32番    一色孝之君      33番    山下典嘉君      34番    大島豊太郎君      35番    小西礼子君      36番    石井義憲君      37番    田中義一君      38番    公原賢司君      39番    天野 一君      40番    大丸昭典君      41番    柳本 豊君      42番    玉木信夫君      43番    和田充弘君      44番    川口 優君      45番    辻 洋二君      46番    奥野正美君      47番    勝田弘子君      48番    村尾しげ子君      49番     欠員      50番    鈴木清蔵君      51番    安楽雅男君      52番    壷井美次君      53番    岸本太造君      54番    山下博義君      55番    野村 清君      56番    高橋幸一君      57番    徳田育久子君      58番    改発康秀君      59番    太田勝義君      60番    北山 篤君      61番    床田健三君      62番    北野禎三君     欠63番    大西仙太郎君      64番    黒田輝夫君      65番    山口泰弘君      66番    浜口晴敏君      67番    岡崎 誠君      68番    上野節夫君      69番    松村将司君      70番    物部秀恒君      71番    岡  潔君      72番    梶本利一君      73番    辰巳正夫君      74番    姫野 浄君      75番    関根信次君      76番    井出和夫君      77番    青木仲三郎君      78番    中西建策君      79番    山川洋三君      80番    柳井伝八君      81番    坂井三郎君      82番    辻 昭二郎君      83番    山下喜一君      84番    藤岡信雄君      85番    勝田重春君      86番    加藤 進君      87番    森野光晴君      88番    足高克巳君      89番    永井 博君      90番    中田捨次郎---------------------------------------◯職務のために出席した事務局職員          市会事務局長         藤田 衛          次長             笹倉和忠          議事課長           秋山正己          議事課長代理         仲村雅信          議事係長           池田征夫---------------------------------------◯議場に出席した執行機関及び説明員          市長             西尾正也          助役             磯村隆文          助役             阪口英一          助役             佐々木 伸          収入役            木地鐡平          市長室長兼理事        朝田悦次          総務局長           森 三郎          市民局長           松尾 彰          財政局長           今川 明          計画局長           仙石泰輔          民生局長           香山 博          経済局長           木村 收          中央卸売市場長        大西凱人          環境保健局長         關 淳一          環境事業局長         森田雅美          都市整備局理事        岡本宏行          建設局長           玉井義弘          下水道局長          加藤隆夫          港湾局長           柳原隆雄          副収入役兼収入役室長     橋本 博          市立大学事務局長       杉山龍平          消防局長           新堂 衛          交通局長           今田 隆          水道局長           藤原啓助          教育長            福岡康司          選挙管理委員会          事務局長           板垣義鳳          監査事務局長         竹内範夫          人事委員会事務局長      佐藤欣三--------------------------------------- △開議    平成4年10月16日午後4時49分開議 ○議長(北山篤君) これより市会定例会会議を開きます。 本日の会議録署名者玉木信夫君、川口優君の御両君にお願いいたします。 ○議長(北山篤君) この際申し上げます。同僚、寄吉哲司君が去る10月1日逝去いたされましたことは、まことに痛惜の念にたえません。ここにその冥福を祈るため黙祷いたしたいと存じます。 ○議長(北山篤君) 御起立願います。   (総員起立) ○議長(北山篤君) 黙祷。   (総員黙祷) ○議長(北山篤君) 黙祷を終わります。 御着席願います。 ○議長(北山篤君) お諮りいたします。この際暫時休憩し、なお定刻がまいりましたならば時間を延長することに決して御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(北山篤君) 御異議なしと認めます。 よって時間は延長されました。暫時休憩いたします。   午後4時51分休憩   午後11時10分再開 ○議長(北山篤君) これより休憩前に引き続き、会議を開きます。 ○議長(北山篤君) この際常任委員会所属変更許可について報告いたします。本日、お手元に配付の印刷物に記載のとおり、文教経済委員会委員福田賢治君が計画消防委員会に所属を変更したい旨、成規の手続きを経て届け出がありましたので、これを許可いたしました。--------------------------------------- △(イメージ常任委員会所属変更許可について --------------------------------------- ○議長(北山篤君) これより議事に入ります。 ◆32番(一色孝之君) 動議を提出いたします。この際、日程の順序を変更し、日程第9を劈頭上程せられんことを望みます。 ○議長(北山篤君) 32番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(北山篤君) 御異議なしと認めます。 よって日程の順序は変更されました。 ○議長(北山篤君) 日程第9、計画消防委員長の選挙を行います。 ◆32番(一色孝之君) 動議を提出いたします。 計画消防委員長の選挙については、地方自治法第118条第2項の規定による指名推選の方法によることとし、議長において指名せられんことを望みます。 ○議長(北山篤君) 32番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(北山篤君) 御異議なしと認めます。 よって動議のとおり決しました。
    ○議長(北山篤君) 直ちに指名いたします。 福田賢治君を指名いたします。 ○議長(北山篤君) お諮りいたします。ただいま議長において指名いたしました福田賢治君を計画消防委員長当選人と定めることに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(北山篤君) 御異議なしと認めます。 よってただいま指名いたしました福田賢治君が満場一致をもって計画消防委員長に当選されました。 ○議長(北山篤君) 日程第1、報告第16号、平成3年度大阪市自動車運送事業会計決算報告についてないし日程第4、報告第19号、平成3年度大阪市工業用水道事業会計決算報告について、一括して議題といたします。 ○議長(北山篤君) 決算特別委員長より審査の報告を求めます。 52番決算特別委員長壷井美次君。--------------------------------------- △(イメージ決算特別委員会審査報告書 ---------------------------------------   (52番決算特別委員長壷井美次君登壇) ◆52番(壷井美次君) 決算特別委員会に付託されました報告第16号、平成3年度大阪市自動車運送事業会計決算報告について外3件に関する審査の結果と経過の概要につきまして御報告申し上げます。 本委員会は去る9月25日の本会議において審査の付託を受けまして以来、本日に至るまで、実地調査を含め7日間にわたり、慎重かつ熱心な審査を行いました結果、お手元に配付いたしております報告書のとおり、決算報告4件はいずれも認定すべきものと決した次第であります。 以下、委員会での質疑応答の概要を重点的に御報告申し上げます。 申すまでもなく、交通、水道両事業は、市民生活はもとより、都市の活動を支えていく上で欠かすことのできない極めて重要な責務を担っております。両事業は昭和27年に地方公営企業法が適用されて以来、サービスと経営の合理化をモットーに、常に経済性の発揮と公営企業本来の目的である公共の福祉の増進に向けて、経営の効率化、省力化及び付帯事業に積極的に取り組んでこられたのでありますが、その経営のあり方と収支改善策について、各委員より活発な論議が交わされたのであります。 まず、交通事業についてでありますが、平成3年度決算の経営収支は3事業とも赤字となっており、また3事業を合わせた累積欠損金は約1,187億円にも上っており、経営の維持が困難となっている厳しい財政状況についてただされたのであります。これに対して理事者はバス事業においては、乗車人員が前年度に比べ、約7,000人増加しているものの、走行環境の悪化などによる輸送効率の低下、労働集約型の事業であるために人件費の占める割合が高いこと、赤字路線であっても行政の一環として運行する責務があること等から、運輸収益等営業収益で、人件費等営業費用を賄えず、経常損益では5億2,500万円余りの赤字となった旨答弁されたのであります。 また、地下鉄事業においては1日平均、約274万人を輸送し、乗車人員増加傾向にあり、本年2月に実施した乗車料金消費税相当額の改定による運輸収益や、広告料収入の増加があったものの、新線建設、車両冷房等サービス改善工事に当たっては、巨額の資金を必要とし、そのほとんどを借入金である企業債で賄うため、支払利息、減価償却費といった資本費の増大が経営を圧迫していること、平成3年度には補助制度の改正に伴い、地下鉄建設費補助金資本的収入へ計上替えしたこと、新線については、開業当初はそれほど多くの乗車人員が見込めないこと等から、経常損益では241億9,700万円余りの赤字となり、今後とも非常に厳しい経営状況が続く旨答弁されたのであります。 さらに、中量軌道事業においては、多額の資本費のため、毎年赤字が続いているが、年々赤字幅が減少し、経常損益は前年度に比べ、1億3,300万円余りの損失減で5億2,800万円余りとなった旨述べられたのであります。 この決算報告を踏まえ、多くの委員より交通事業における経営健全化に向けての取り組みについてただされたのであります。これに対して、理事者は地下鉄車両の冷房化、エスカレーターエレベーターの増設、バスロケーションシステムの拡充などのサービス改善に積極的に取り組み、1人でも多くの乗客の確保に努めながら、昭和48年度から平成3年度にかけて、事務事業の見直しを行った結果、4,575名の職員を削減したが、今後ともバス事業においては乗客数に見合った事業規模の適正化、間接部門の省力化、また、地下鉄事業においても、業務の機械化、外注化に取り組むとともに、運輸収入以外の収入の確保を図るため、保有資産有効活用についても自己開発を初め、土地信託方式や新借地方式取り組み、また地下鉄建設費補助制度の拡充や、特例債制度の継続などについて、引き続き国等に対し強く要望していく旨の決意を述べられたのであります。 次に、乗客誘致のためのサービス改善の観点から、特に利用者の立場に立ってのエスカレーターエレベーターの増設を初め、地下鉄車両の冷房化などについて多くの委員より質疑がなされました。これに対して理事者は、エスカレーターはおおむね全駅に最低1基の設置を前提に、またエレベーターについても、駅舎構造周辺施設などを考慮しながら、可能な限り整備するため、5か年計画を策定し、鋭意整備に努めているところであるが、現在106駅中、エスカレーターは89駅に、エレベーターは17駅に、それぞれ設置しており、このうち、ホームから地上までのルートが確保されている駅は11駅で、今後、乗客ニーズに即して取り組んでいきたいが、特に地上部へのルートの確保には用地の確保、道路環境の制約など、解決すべき課題が多く、関係機関民間ビルに協力をお願いしながら、整備に努めたい。 また、地下鉄車両冷房化率については、今年夏の時点では68%であり、御堂筋線は来年夏に、他の路線は平成7年度におおむね全車両の冷房化を目指しており、今後、冷房化100%達成までには、約500億円もの費用が必要であるが、目標達成に向け、さらなる努力をしたい旨の答弁がありました。 このほか、乗客サービス向上の観点から、片福連絡線と地下鉄千日前線野田阪神駅との連絡通路の整備、区間に制限されないプリペイドカードの検討、リフト付バスの運行、ステップ数の少ないバスの早期導入、乗客の利用実態に見合ったバス路線の検討などについて要望があったことを申し添えます。 次に、岩崎橋地区の再開発に関連して、地下鉄7号線の心斎橋から大正までの延伸についてただされたのに対して、理事者はこの路線は延長2.8キロメートル、新設駅4駅の計画で、来年度の工事着工により、沿線に建設される大阪シティドームの平成9年のオープンに合わせた開業を目指して、現在国家予算における新規採択を強く要望している。なお、建設費は約740億円を見込んでいる旨答弁されたのであります。 このほか、交通事業に関しては地下鉄施設のリフレッシュ、交通局90周年記念事業への取り組み定期観光バスの新コースの設定とPR、地下鉄敷津長吉線整備計画、地下鉄駅の換気、地下鉄の排熱利用自動車車両工場の移転、市バスの始発、終発時刻についてなど、それぞれ熱心な論議が交わされたのであります。 次に、水道事業についてでありますが、昭和58年度以来、8年ぶりに赤字経営に転じ、平成4年度以降も、経営状況はさらに厳しくなるという見通しに対して、多くの委員から経営の効率化、省力化による人件費の削減、琵琶湖開発事業の完成に伴う新たな負担問題、高度浄水施設の整備による将来の経費の増加等について、活発な質疑が行われたのであります。これに対して理事者は、給水収益は今年3月からの水道料金への消費税転嫁による増収はあるものの、水需要構造の変化等により給水量が横ばいないし微増で推移しており、一方、人件費の増加とともに、給水装置整備の拡充、浄水場施設の補修など、費用の増加が収益の伸びを大きく上回り、11億7,900万円余りの赤字となった旨答えられたのであります。 また、企業経営の効率化、省力化については昭和55年度から平成3年度までに、技能職員退職者の不補充や、営業所業務の機械化などの事務事業の見直しにより、291名を削減し、その累積換算額は約176億円になり、また、1人1月当たりの超過勤務時間を13.4時間削減した結果、その累積換算額は約87億円となっているが、今後とも浄水場部門の見直し、一般事務部門のOA化の推進などに努める旨の答弁がなされたのであります。これに対して、各委員より一層厳しい検証が加えられ、工事事務所専業運転手制度や、保有車両の見直しによる4工事事務所と、8営業所の工事部門などの思い切った機構の改革、水道料金未収状況と未納整理に関して、口座振替利用率の向上策や、コンビニエンス・ストアでの料金収納の早急な実施、さらに職員の自動車運転免許証切り替え時の証紙代支給の廃止、メーター点検業務の委託化などについて、厳しく企業経営のあり方と是正が指摘され、さらなる徹底した事務事業の見直しが求められたのであります。これに対して、理事者は今後とも企業経営の健全化に向け、認識を新たにし、より厳正に取り組み、最善の努力を払う旨、強い決意を披瀝されたのであります。 次に、琵琶湖開発事業の完成に伴う新たな負担と高度浄水施設整備費については、琵琶湖総合開発事業の完成により、今後、総額約1,100億円を23年間にわたって負担せねばならず、これが事業財政に大きな影響を及ぼすこととなるが、この水源開発に係る経費については、地方公営企業繰出金制度に基づき、割賦負担金の3分の1が一般会計から繰り出されることになっているので、引き続き一般会計補助金の確保に努力したい。また、高度浄水処理施設の整備についても、今後、国等に対して補助金の確保について努めていきたい旨答弁されたのであります。 次に、保有資産有効活用のこれまでの取り組みと、今後の活用計画についてただされたのに対して、理事者は13カ所の駐車場事業で、約3,800万円、柴島浄水場配水池の上部を利用したテニスコート事業で、約1,600万円の事業収入を得ているが、現在、城東配水場用地の一部を利用したゴルフ練習場事業や、港配水場の建設局への土地の賃貸などに取り組むとともに、今後とも扇町庁舎の建て替え並びに開発、その他浄水場用地配水池上部の利用、営業所用地の開発等に一層取り組んでいく旨答弁されました。 また、給水加圧ポンプによる直結給水システムについてただされたのに対して、理事者は小規模受水槽の衛生問題の解消と、給水サービスの向上を図るため、受水槽を使用しないで、配水管の水圧をセンサーで感知し、マイコン制御により、必要とする水圧を加えて、直接給水するシステムであり、受水槽が不要となることにより、水質の保全と美観の向上、エネルギーの節約などの長所があるものの、突発事故即断水という短所もあり、早い時期の具体化に向けて、11カ所の建物で調査実験を進めている旨の答弁がありました。 このほか、水道事業に関しては、通水100周年記念事業の一環としての国際会議への取り組みシアン流出事故時の対応、北小松用地利用計画水桜会館用地の再開発、隣接都市からの給水地区の解消、琵琶湖、淀川の今後の水質予測、同和浴場への助成金のあり方、シールコートの剥離、給水管の鉛管問題についてなど、それぞれ熱心な論議が交わされたのであります。 最後に、交通、水道両局の事業経営の健全化に当たっては、まず、何よりも、自らの徹底した合理化、効率化等に努めていくものの、なお、財政事情が厳しい場合には、利用者負担のあり方についても検討していかなければならないと考えられるが、今後ともより一層の企業努力に邁進していく旨述べられたのであります。 以上、本委員会におきましては、市民本位の立場から、市民の日常生活の向上を目指した論議はもちろんのこと、将来を展望し、時代に即応した都市機能の拡充に向けてさまざまな角度から質疑応答が交わされたのであります。 なお、詳細につきましては、後日、調製配付されます速記録に譲ることとし、以上簡単ではありますが、決算特別委員会の審査の報告といたします。 ○議長(北山篤君) これをもって審査の報告は終了いたしました。 ○議長(北山篤君) これより討論に入ります。 反対者の発言を許します。 24番長谷正子君。   (24番長谷正子君登壇) ◆24番(長谷正子君) 私は日本共産党大阪会議員団を代表いたしまして、1991年度大阪市交通事業会計決算報告を初めとする公営企業会計決算の認定に反対の討論を行います。 我が党の反対理由は、一言で言って、大企業と解同奉仕、市民要求切り捨てという大阪市の姿勢が交通、水道事業においても貫かれているからであります。 まず第1に、私が指摘したいのは、西尾市長が市民の声と要求に、耳を貸さない態度で、事業運営を行っているということです。 例えば、私が委員会で取り上げた地下鉄7号線の東伸の問題です。大阪市は鶴見緑地公園駅から、1駅だけ東に延ばすことを計画しています。ところがもし、そのルートになった場合には浜、安田、茨田大宮地域の住民にとっては、7号線は大変不便なものになります。このため、私は現在の計画を改め、今の鶴見区役所から東に真っすぐ延ばし、茨田大宮を経由して、門真方面に延伸する計画に変更すべきだと主張いたしました。これは全茨田地域住民の切実な願いなのであります。ところが、理事者は運政審答申で決まっているからとか、学研都市線と近づき過ぎるとか、技術的に無理だとか、とにかく頭から否定する態度に終始したのであります。しかし、私が委員会で指摘したように、現在の7号線自体、もともと都島茨田線ルートだったのが、諸々の事情で阪奈道路ルートになっているのです。また、JRと近づき過ぎるとの言い分も7号線の森ノ宮と、JRの森ノ宮の間が50メートル、玉造駅では100メートルの間隔しかなく、理事者のこの言い分は全く成り立たないのであります。私は全茨田地域住民の願いを踏みにじり、ほとんど乗客の見込めない鶴見緑地公園駅から、門真南への延伸に西尾市長が固執することはやめ、茨田地域住民が願っているルートに変更するよう強く要求しておきます。 次に、地下鉄にとって大事な財源確保の問題への態度の問題です。我が党は一貫して公共負担制度の確立を主張し、その実現のために奮闘してまいりました。そして、今日、ようやく一定の改善が図られ、国庫補助は建設当年度に一括で補助されるよう改善されました。しかし、この国庫補助制度について政府は制度改変はしないものの、自治体の出資比率の引き上げや、対象範囲の縮小などで実質的に国の負担を減らす策動を進めています。7月24日の官庁速報に掲載されているものですが、仮にこれが実行されると、大阪市の地下鉄財政の悪化、ひいては乗車料金の値上げへとつながる危険が大きいのであります。ところが、本議会での理事者の説明や答弁を聞いている範囲では、この政府の策動に明確に反対する姿勢は全く見られず、遺憾な態度と言わねばならないのであります。 また、敬老優待パスの交付年齢の引き下げ問題でも、私が委員会で交付年齢を現行の70歳から65歳に引き下げるよう要求したのに、西尾市長はこれを拒否いたしました。これも市民の願いに耳をかさない冷たい西尾市政の姿を示したものであり、認めるわけにはいきません。 次に、水道事業についてであります。水道財政が8年ぶりに赤字になったと、あたかも大阪市の水道事業が今すぐ料金値上げをしないともたないかのような宣伝と議論が一部でありました。しかし、本決算の内容や、今後の見通しを見れば、この議論は成り立ちません。つまり、本決算だけで言えば、2年前に実施された配水管取替工事費用の計上の仕方を資本的収支から、収益的収支に移し替えたことが影響して、赤字決算ということになっているのです。 また、今後の水道財政を見た場合、琵琶湖総合開発の負担金が非常に大きくなっています。年間62億円の負担になるというのです。しかし、もともと、この琵琶湖総合開発は、我が党が一貫して批判してきたように、大企業本位のもので、その負担を市民に転嫁するのは間違いであります。 さらに大阪市が進めている高度処理も大きな問題です。高度処理をしたとしても、鉛管から鉛が解け出したり、さび止め用の樹脂皮膜が剥離して、水道水に混入しており、一番末端の蛇口での水質を考えた場合、多くの問題を抱えており、これらの問題をおざなりにして、高度処理だけを進めることは問題です。また、高度処理は財政的にも大変です。大阪市の工事費は総額で751億円にもなり、最高の年は158億円にもなると見込まれています。ところが、問題は単年度に大阪市だけで158億円もの工事をした場合、現在21億円程度で推移している国庫補助金がパンクするおそれが大なのであります。その結果、大阪市単独事業として、実施せざるを得なくなり、多大の負担となると予想されているのです。高度処理にはこうした解決すべき多くの問題があり、これらの問題点をすべて市民に提起した上で進めるべきであります。ところが、理事者はそういう提起もせず、一度決めたから、何がなんでも高度処理をやるのだという態度です。こうした進め方は極めて問題だと指摘するものです。 また、今日の水質問題を考える上で最大の問題は、リゾート法に基づいた「琵琶湖ネックレス構想」です。我が党委員が市長に環境破壊と水質汚濁を招くリゾート法の廃止とネックレス構想の中止を関係先に申し入れるべきだと要求したのに、市長は抽象的に水質悪化につながらないように申し入れるというだけで、焦点になっているリゾート法とネックレス構想の中止を申し入れるとは言わなかったのであります。全く無責任と言わねばなりません。 第2に大企業奉仕の問題です。 委員会で松下興産を初め、住友生命、竹中工務店、鹿島建設など、そうそうたる大企業が開発している大阪ピジネスパーク地区につくる駅舎の費用98億円を、これらの大企業に金銭で負担してもらうかどうかが論議になりました。我が党委員が運輸政策審議会答申で、開発者に負担させるべきだと報告されていることや、JR大阪城公園駅などでは、開発者が駅舎建設費をすべて負担している事実を示して、駅舎の建設費相当額の負担を金銭的に松下など、大企業に請求せよと質問したのに、西尾市長は何も特定の企業のためにやっているのではない。市民一般の利便のために駅をつくっているなどといって、これを拒否しました。 しかし、開発利益の還元の問題は、巨大な地下鉄建設費用、集積の利益を受ける大企業に、適切に負担させるものとして、その必要性がますます高まっているものです。また、その意図するところは、若干問題があるものの、この開発利益の還元については、政府ですら口にするようになっていますし、先ほどの運輸政策審議会10号答申も、この受益者負担の点を、次のように述べています。鉄道の整備は沿線における開発者や、沿線地域に対し、有形無形の開発利益をもたらしているので、その利益を鉄道整備の財源として活用する必要がある。整備主体が、駅施設などの鉄道施設の建設を行い、鉄道事業者に無償供与する方法や、駅施設などの鉄道施設相当分を鉄道事業者に対して出資などの形で金銭的に負担する方法等により、鉄道整備に伴う開発利益の一部を還元する仕組みについて検討する必要がある。こう述べているのです。それを、西尾市長は、駅舎は市民の利便のためにつくるなどと、一般論に解消するというのですから、市長としての見識が問われます。同時に、このことは大企業に奉仕することを市政運営の基本にしている西尾市長の本質を示したもので、大阪市の大企業奉仕の弊害ぶりを示して余りあると言わねばなりません。 次に、交通局が公共用地を土地信託や新借地などといって、住友生命や安田信託、三井信託銀行などの大企業に次々渡している問題であります。この土地信託について言えば、我が党議員団はこれまで一貫して大企業の儲けに市有地を提供するものとして、見直しを要求してきましたが、最近、バブルの崩壊を受けて、信託銀行自身がそのことを認めるようになっています。つまり、新聞紙上で、信託銀行はこれまでは土地信託をやってきた。しかし、バブルがはじけ、もう儲からないから土地信託には手を出さない、土地信託から撤退すると公言しています。まさに儲けさえすればよいという大企業の本音をよく示しているのであります。私は市民の貴重な財産をこうした大企業の餌食にするのではなく、市民のために活用する態度に改めるよう求めるとともに、すでに信託に出している事業で、不当な不利益をこうむらない措置をとるよう指摘しておくものです。 第3に、解同言いなりになっている点であります。 最初に同和地区の共同浴場に対する助成の問題です。大阪市は同和対策事業として24の共同浴場を建設し、その費用60億円は全部市で負担しています。しかも、運営費として水道料と燃料費の2分の1を補助することを行っています。このような助成は大都市では神戸市の10浴場、名古屋市の1浴場しかありません。大阪市の24カ所は異常としか言いようがありません。政府の「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」は最後の法律と言われ、延長された法の期限内、つまり5年間で一般対策へのスムーズな移行を求めています。しかし、市は見直しも、一般対策への移行についても、何ら検討していません。全くひどい態度をとっているのであります。 さらに、こうした一般対策への移行の問題以外に、暴力団関係者の運営する同和向け共同浴場に、特別高い補助率で補助していた問題が明らかになりました。つまり、東淀川区飛鳥地区にあるパール温泉の運営者は小西邦彦という人物ですが、彼は1985年に起きた暴力団山口組4代目組長射殺事件の舞台になった部屋の借主になったり、暴力団組長の刑務所からの出所出迎えに参列するなど、暴力団と深くかかわっている人物です。今、世間では暴力団新法がつくられ、暴力団封じ込めの動きが広がり、また佐川急便事件で、竹下内閣の誕生に暴力団がかかわっていたことに国民の批判が集中しています。こうしたときに、大阪市が暴力団関係者に補助金を出し、見直しも何もしないというのですから、あきれ返ってものも言えません。しかも、大阪市はパール温泉の経営が苦しいからなどという口実で、この暴力団関係者の共同浴場に4分の3補助をしています。つまり、他の共同浴場の2倍も補助することを行っています。ところが、我が党委員がパール温泉の経営が苦しいというが、パール温泉の水道や重油の使用量は他の共同浴場の2倍も使っている。大体、共同浴場の売上げは水道や重油の使用量に比例しており、経営が苦しいとの言い分は通用しないと追及したのに、理事者は当初、まともな答弁もできず、今後の問題として調査するというだけでした。しかし、我が党委員の厳しい追及にとうとう経営が苦しいことを示す数字は把握していませんでしたと言い出し、結局、根拠数字も把握せず、暴力団関係者の経営する共同浴場に特別助成をしていることを認めたのであります。まさに乱脈の極みなんです。ここには、相手が解同であれば、どんな無理難題でも、どんな乱脈でも唯々諾々と従う西尾市長の解同奉仕の姿が如実に現れているのであります。 次に、水道局における異常な同和研修です。水道局では1991年度だけでも、局内研修が373回も実施され、職員から無茶苦茶に多い、平日も職場を離れて研修研修という事態が続いていると、批判の声が出されているのであります。総務局12回、財政局4回、港湾局6回、交通局92回から見て、水道局の異常さは歴然です。 また、同和研修の推進体制も異常です。つまり水道局は暴力利権集団、解同と共闘することを目的にしている「水道部落解放研」などと、「三者会議」なるものをつくり、定例的に、あるいは臨時に協議、報告する体制をつくっているのです。つまり、実際は解同言いなりの研修になっているのです。その結果、内容も解同の路線がそのまま研修に持ち込まれ、解同の差別糾弾路線の押しつけという信じがたいことが行われています。例えば、水道局は「職場内人権啓発研修実施の手引き」を作成し、人権啓発推進員をしている管理職全員に配付していますが、それは、真意とずれがあって、信頼の得る啓発はできるだろうか。例えば、推進員自身が差別の有無の疑問、確認・糾弾への疑問などを自らの意識の中で解決しておくことなく、横において研修することは、いわゆる、「タテマエ」研修と言われるものに他ならないと書いています。つまり、人権啓発推進員は差別の有無への疑問や差別・糾弾への疑問をもたず、職員の研修に当たれ、そうでなければ、「タテマエ」の研修をしているにすぎないのだということを言って、解同の糾弾路線を忠実に研修させようとしています。 しかし、この手引きの言う糾弾について言えば、既に地域改善対策協議会の意見具申などで、完全に否定されたものです。そして、部落差別の解消にとって有害だとされているものであります。例えば、地対協の意見具申では、民間運動団体の行き過ぎた言動が同和問題に関する自由な意見交換を阻害している大きな要因となっていることは否定できない。いわゆる、認識・糾弾行為が、非糾弾者への人権への配慮を欠いたものとなる可能性を本来もっていること、また、何が差別かということを民間運動団体が主観的な立場から、恣意的に判断し、抗議することは同和問題の言論について国民に警戒心を植えつけ、この問題に対する意見の表明を抑制していると述べています。また、基本問題検討部会報告は、「確認・糾弾行為」は私的制裁行為だとして、「糾弾権」は法律上の根拠もないし、判例においても認められていない。自由な意見交換ができないことは、同和問題の解決にとって著しい阻害要因となると明言しているのであります。こうした流れに逆らって水道局は職員に解同の糾弾路線に確信を持たせるため、八鹿高校事件の大阪高裁判決が確認・糾弾行為を、憲法14条の平等の原理を実質的に実行あらしめる一種の自救行為として、是認できる余地があると述べている点をとらえて、この判決文のその部分をすべての管理職に配付しています。しかし、この高裁判決自身、その前段で糾弾はもとより、実定法上認められた権利ではないと明確に述べていますし、法務省人権擁護局の高裁判決についての見解でも、そのことははっきりしています。そして何よりも、この高裁判決は主犯の丸尾被告など、全員に逮捕、監禁、強要、傷害等で有罪としているのです。こうした事実を見るなら、まさに自由な意見の表明はできなくする確認・糾弾路線を押しつける水道局の態度は部落差別を逆に温存するものであり、断じて容認できません。 1986年の地対協意見具申や、1987年の政府の啓発推進指針に沿って、水道局の研修はもちろんのこと、市の同和行政の緊急な見直しを改めて主張するものです。 最後に、本委員会審議を通じて、明確になった自民党政府言いなりの西尾市長の政治姿勢について一言触れておきます。 まず、自民党の幹事長や党税制調査会長などが、直間比率の見直しを口実に持ち出している消費税の税率アップヘの対応の問題です。自民党は現行の3%から10%への引き上げを各地で宣伝していますが、もし、そんなことになれば、市民生活に大きな負担を及ぼすだけでなく、公営企業会計にも否定的影響を与えるのは必至であります。我が党議員が市長は市民生活を守る上からも、明確な反対表明を行うべきだと質問したのに対して、市長はマスコミの報道は公式なものでないなどと答えるとともに、交通、水道料金への転嫁についても、消費税は法律で納めなくてはならないものと答えるなど、全く市民の暮らしを意に介さない無責任な態度をとったのであります。 また、我が党委員が消費税は軍事費の拡大の財源づくりのためのものであると指摘したのに、西尾市長は軍拡に使われるかどうかは、私から申し上げることではないと、不真面目な態度をとった上、自衛隊のカンボジア派兵のための軍事物資の輸送に、大阪港を使う動きの問題でも、きっぱり拒否すべきだとの我が党委員の質問に、法律上拒否できないと、官僚的な答弁に終始したのであります。しかし、沖縄の大田革新知事は、那覇空港のPKO輸送基地使用問題に、関係省庁からは直接の連絡は受けておりませんが、那覇空港がPKO輸送基地として使用されることには強い懸念を抱くものであり、ぜひとも避けていただきたいとのコメントを発表するなど、平和のために努力されています。これと比べたとき、西尾市長の不見識ぶりは明白で、およそ地方自治体の市長にふさわしいものとは言えません。強く反省を求めるものであります。 以上、今議会で論議された問題を中心に、大企業奉仕、解同べったりの大阪市政の問題点を指摘してきましたが、我が党は今後とも市民の願いに応える公正な市政に転換させるため、全力で奮闘する決意を申し上げ、反対討論を終わります。 ○議長(北山篤君) これをもって討論を終結いたします。 ○議長(北山篤君) これより採決に入ります。 ただいま議題となっております報告第16号ないし報告第19号について、一括して問題とし、起立により採決いたします。 ○議長(北山篤君) 委員長の報告は、いずれも認定であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○議長(北山篤君) 多数であります。よって報告第16号ないし報告第19号は委員長報告のとおり、いずれも認定されました。 ○議長(北山篤君) この際お諮りいたします。 本日はこの程度で散会することとし、次回会議は明17日午前0時より開きたいと思います。 これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(北山篤君) 御異議なしと認めます。 よって議長発議のとおり決しました。 △散会 ○議長(北山篤君) 本日はこれをもって散会いたします。   午後11時49分散会--------------------------------------- △(イメージ)報告第30号 △(イメージ)報告第31号 △(イメージ)報告第32号 ---------------------------------------大阪市会議長  北山 篤(印)大阪市会議員  玉木信夫(印)大阪市会議員  川口 優(印)◯大阪市会(定例会)会議録(平成4年10月16日)(終)...